実際、競争は人間を引き上げてくれます。受験生を見ていると、それを実感します。たとえば、偏差値40の人が偏差値70の人たちと仲間になった場合、偏差値40の人が「健全な競争心」を持っていれば、確実にレベルアップします。彼は、自分がこのレベルにおよばないことを少しマズいと思うようになり、そこから「追いつきたい」という気持ちがわいてきて、がんばりはじめるのです。そうすると、自分自身にも厳しくなり、成績もどんどん伸びていきます。一方、「健全でない競争心」を持っていると、1回や2回の負けに過剰反応してしまい、「私はどうせダメなんだ……」とあきらめてしまったり、ストレスで勉強がイヤになったりしがちです。それ以上に悪いのが、自分より低いレベルの人と仲間になって、競争心さえも失うこと。受験生を例にとると、偏差値40の人が同じ40の人と仲間になると、慰め合うようになります。だから進歩がなくなる。次第に怠けることを正当化するようにさえなっていきます。