日本の医療が理解しにくい

2012.01.20

日本の医療が理解しにくいのは、保険医療制度が複雑すぎるせいです。国民のカネで賄う医療費は、当然のこととして国民の財布から支払われます。この支払いシステムが複雑なため、自分かどれだけ支払っているのか見えにくい構造になっています。国民医療費は一人当たり年間二二万円、四人家族で年間九〇万円の大金になりますが、もしこれが自分の財布から直接出てゆくのであれば、国民は医療費の内容を真面目に考えると思います。しかし国民にとっては、自分の財布から一体いくら支払っているのか、他人と比較して多いのか少ないのか、得をしているのか損をしているのか、これらがわからないでいるのです。

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そして実際の個人負担金が比較的少額なので、医療に対する問題意識が希薄になっているのです。生命保険会社は、胃ガンになれば入院費用は一五〇万円、子宮ガンになれば治療費は100万円などと宣伝していますが、実際の負担金はその二割です。しかも自己負担金が月額六万三六〇〇円以上になれば全額還元されるので、たとえ1000万円の高額医療を受けても医療費を実感することはできません。日本の医療は、欧米のように貧困が理由で医療が受けられないことはありません。また、病気になったらホームレス、という事態もおきません。