四六時中ファッションに囲まれている

2011.05.26

四六時中ファッションに囲まれていれば、何も影響が出ないはずはない。ファッションが一因とされる社会問題の中でも目を引くのは、ボディーイメージの歪みである。ファッションとボディーイメージとの関連については、常に、(卵が先か鶏が先か)に近い論争が繰り広げられてきた。コルセットがウェストのくびれた理想像を生み出したのか、それともその逆なのか。一九九五年の『サイコロジー・トゥデイ』の研究では、ファッション誌のモデルをわずか三分眺めただけで、被験者の七〇%が罪悪感と羞恥心を抱いて落ち込んだという結果が出た。推定一一五万人が摂食障害を患うイギリスでは、二〇〇〇年に政府主導の公式調査まで実施されている。あまりに細いモデルの使用を全国的に禁止すべきかどうかの判断材料だという。さらに悪いことに、今日、消費者が受け取るメッセージには混乱が見られる。痩せた体を美の理想としているはずの業界が、「自分の体を愛そう」という逆の主張も行っているのだ。ファッションの理想像と現実の体型の対立は今に始まったことではないのだが、今ほど人々が荒療治に頼っている時代はない。現在、アメリカ人が痩身グッズやサービスに使うお金は年間三四〇億ドルにも上る。